茶道具 掛軸『大徳寺 昨夜一声雁』宮西玄性書「清風万里秋」茶事 茶道教室 本物 七事式 茶会席料理 懐石道具 表千家 裏千家 武者小路千家十職

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サイズは、177×32.8㎝、99×30.3cmです。 経年の小傷・折れは多少ありますが、ダメージとなるような傷みは見当たりません。 一連のお茶道具はお茶の先生宅よりお譲りいただいたものです。  (禅林句集)昨日の夕景、空を見上げると、北から南へ雁の一群が鳴きながら渡って行った。暑い、暑いと思っていたが、もう雁が渡って来る季節になったのかと物思いにふけったものだ。今朝起きてみると、清々しい風が吹き渡って、もう至る所、秋の気配がするわい――といった情景です。
 あるいは、むしろ、今朝もむし暑い残暑の気節だが、昨夜一群の雁が渡って行ったのを思えば、暑い中にも何かしら秋らしい雰囲気がある――と解釈した方が面白いかも知れません。
 いずれにせよ、誠に秋らしい佳句です。しかし、禅家がこの句を多用するのは、ただ叙景詩として優れているからだけではありません。昨夜一声の雁は、修行者が長い修行の末、機縁熟して、ある日、忽然として悟りを開くことを意味し、そして、一夜明ければ、すなわち、悟りを開いて見れば、今までのモヤモヤが消し飛んで、スカーッとした清々しい気分を「清風万里の秋」と頌したのです。
 なにも禅の悟りを待つまでもありません。私たちの日常生活の中で、何か一つすばらしいこと、清々しいことを聞けば、残暑厳しい中でも万里清風の思いがするのです。 宮西玄性とは 宮西玄性(明治三十七・1904~昭和五十七・1982)は大徳寺塔頭黄梅院住職。金澤生まれ。京都円福寺にて得度、神月徹宗に参禅、のち滋賀明星庵住職を務めた。

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